先日、鈴鹿サーキットで「鈴鹿レーシングレジェンドミーティング」が開催された。
さて、写真は左から“ハヤシ712”“オレンジ色がウエスト759”そして赤が“アウグスタMKⅡ”だが、解るかなー!
冬季オリンピックで葛西選手が“レジェンド”と呼ばれて以来、方々で、この呼び名が使われているが、こちらは日本のレースの歴史を作ってきた国産レーシングマシンの集まりである。
走行の合間にはピット二階の会場でパーティが開催されて、これらの古い車を保有されている各オーナーの方々と、レーシングカーコンストラクターとして日本のレースの創生期を作られてきた方々が参加された。
・ハヤシレーシング・イトウレーシング・ウエストレーシングカーズ・カネコレーシングの各社長。
あるいは、それらの車に乗った懐かしいドライバーも数名参加した。
・佐々木秀六・中子修・畑川治、あ、私か。
などで、
懐かしく楽しい時間を過ごさせて頂いた。
コースインも、こうしてFL500マシンが並ぶと壮観である。
各車は当時レースをしていた時よりも美しくリビルト/整備されているほどで、各オーナーの方が熱い思いを持って車を保有されていることが伝わる。
こちらは中嶋悟選手が乗っていたWEST759。
ゼッケン10番のこの車で彼はセンセーショナルなフォーミュラデビューを飾った。
この日は、この車を設計した熊野学氏も駆けつけた。
そして、これは私にとって思い出深い車ハヤシ712。
車の構想時からメンバーに加わり、長期に及んだ開発テストドライバーを担当し、苦労の末に日の目を見た車で、発売後は大量に売れて一世を風靡し、商業的にも大成功を収めた車だ。
001号車とのことで、まさに私がテストし、乗っていた車のようだ。
という具合に、この日は懐かしい思いに浸ったのであるが、
日本では、こうした歴史を顧みるイベント/レースは少ない。
歴史を重んじるヨーロッパでは様々なイヘントが開催されているが、その中のひつとを紹介しよう。
イギリスのグッドウッドで毎年開催されている「グッドウッド・リバイバル」だ。そう日本でも有名な「グッドウッド・フェスティバル」ではなく”Goodwood Revival”である。
因みに、Good Woodは私がF3の練習走行で、まる1日5~6時間も走り込みをした経験のあるサーキットで、懐かしい思い出のサーキットでもある。
さて、Goodwood Revival まずはYou Tubeで下の映像を見てもらえば殆ど説明不要だろう。
https://www.youtube.com/watch?v=cHQbgJpHy1c
このレースでは、当代一のF1デザイナー、エイドリアン・ニューウェイと元F1ドライバーのマーチン・ブランドルが組んでジャガーEタイプに乗り予選1位。(写真では左端の白いジャガー)
ジャン・アレシと誰かが組み、フェラーリ250GTOで予選3位。(写真、先頭の赤いフェラーリ)
一方、そうした元F1ドライバーでない一般の方でも、スタートすると全くひけをとらずにレースをする姿が見えるだろう。それにニューウェイのスピンも!
日本では、こうしたヒストリックカーは車を痛めないように大事に走るが、向こうは目一杯、ガンガン滑らせて走る迫力あるものだ。(それが本来レーシングカーのあるべき姿である)
このGoodwood Revivalでは、レースはバイクのレースから4輪のセダン、スポーツカー、2座レーシングカー、フォーミュラカーに至るまで、実に様々なレースが行われる。
それに、マスタングなど昔の戦闘機なども飛んで見せる、という誠に多様なイベントであるが、その様子は次のサイトで見られる。
https://www.youtube.com/watch?v=PFH-tXrzNH8
その他、是非You Tubeで色々探して見て下さい。
このイベントのパドックには当時の服装で参加しており、良き時代がパドックから再現される。まさに歴史を大切にするイギリスの姿、そしてレース大好きのイギリス人の姿が見られる。
昨年の模様が下記のYou Tube の後半で多少見られるが、何か楽しそうですよ。
https://www.youtube.com/watch?v=hG2zqMXJlC8
さて、今回の「鈴鹿レーシングレジェンドミーティング」が、こうしたイベントの始まりにでもなれば嬉しいんだけどな。