誕生日

Others
oplus_0

78歳になった。
これまで誕生日の祝いをしっかりやる方では無かったが、たまたま今回、京料理を食べたくなって京都に出掛けることにした。
京都出身の者としては、京都は観光ではなく、気持ちの落ち着く場所である。
タイトル写真は平安神宮の隣りにある京セラ美術館(京都市美術館)。

ホテルオークラ京都のロビーにて

ただ、京都出身とは言っても、お金の無い時代を過ごしてきた訳で、高い料亭など京料理のお店を知っている訳では無かった。
近年になり、唯一「ホテルオークラ京都」にある京料理「入舟」だけは何度か来たことがあった。
ここの料理というか、お味が素晴らしく、この機会にと、食べたくなったのである。

「入舟」はホテルオークラ京都の6階にあり、お庭の向こうには東山連峰が見え、料理と共に景色が愉しめる。

今回の料理、ありがたいことにお箸袋に寿を入れて頂いていた。
ここの料理は、まさに”だしの味”が素晴らしく、全ての料理が誠に美味しい。
会席料理ではなくても、本当に美味しく頂ける。
やはり、京料理が一番だな、と思う。

八坂神社前

次に、京セラ美術館(京都市美術館)で久しぶりに絵画を見ることにした。
京都には見るところが多いのだが、この夏の暑さゆえ、外を歩きたく無いのでクーラーの効いたところを選んだ。
少し遠回りをして河原町通り、四条通りを通り、南座や八坂神社を見ると懐かしい思いが蘇る。
ただ、歩いている人は外国人の方が殆どになっているのが現在の京都か。

京セラ美術館では、「どこ見る? どう見る? 西洋絵画」展をやっていた。
サンディエゴ美術館のコレクションが中心で、スペイン画家が多く、ルネサンスから600年にわたる作品とのことで、興味を持てそうだった。

どうも今回の企画は、解説を聞く方がよさそうなので音声ガイドを借りた。
すると、ナビゲーターはディーン・フジオカで、流石に、とても聞きやすかった。

沢山の絵画は年代を追うようにして展示されており、解説と共に見て回れたのは良かった。
いや、もし絵画の横の説明書きを読んでいたら、とても今日中には帰れなかっただろう。

ベルナルト・ベロットによる写実的な「ヴェネツィア、サン・マルコ湾から望むモーロ岸壁」1740年頃の作品。
風景画が好きなので惹かれる絵画だ。

何故か、今回最も気に入ってしまった ダニエル・セーヘルス・エラスムス・クエリヌスによる「花環の中の聖家族」1625年頃の作品。
黒いバックに浮き出たような鮮やかな花、中央には聖家族が無配色で画かれている。
「美しく 深い」

こうして、私の最も好む京料理を食し、同時に好きな絵画鑑賞をする、という時間を、誕生日として愉しむことが出来た1日だった。
いや、もうひとつあった。

鈴鹿から京都へは100km弱で1時間半、ドライブするには丁度良い距離だ。
今回も愛車ヴェゼルは快適に走ってくれた、それも高速道路では9割方自動運転で。
帰りに立ち寄った土山サービスエリアでは、夕陽にオレンジ色に染まる雲が美しかった。
畑川 治 78歳

コメント

タイトルとURLをコピーしました