久しぶりにメルクリンを走らせた

Railway

久しぶりにメルクリンを走らせたくなった。
ホビールームに固定式のレイアウトはあるのだが、不思議なことに、たまには線路を組み立てて走らせてみたくなる。
まるで子供がプラレールを組み立てて遊ぶのに似ている。
そうか、あの頃から進歩していなくって子供のまんまなんだな、この感覚。

さて、私のメルクリンの遊び場所(そう、遊びです)はダイニングテーブル上である、流石に床の上では遊ばない。
まずは、ダイニグテーブルの上を片付けて、ホビールームに立てかけて収納しているベースボードを持ってくる。

これがベースボードで、40mm厚のスタイロフォームに芝生マットを張り付けたもので、寸法は920mm×1100mmを2枚、合わせると1820mm×1100mmのレイアウトベースが出来上がる。
因みに、上に乗っている工具箱に今回使用するメルクリンの線路、コントローラー一式が入っている。

その工具箱には、今回の組立てレイアウトで使用する線路一式(メルクリンCトラック)、電源/コントローラー、そして私が作った線路配置図が入っている。

因みに、メルクリンCトラックは大変良く出来た線路で、レールジョイナーも無くて道床部分から出た突起で接続するが、その確実な接続は線路の継ぎ目も段差も無く、実にスムーズでジョイント音すらしない、そして何より、通電が素晴らしく、ご覧のような構造になっており、線路を繋いで伸ばして行っても電圧のドロップダウンは殆ど無い。

ほぼ組みあがった線路、手前の2本の線路をパチリと押し込めば完成する、おそらく10分あまりで組み上がる。
こんな複雑な線路配置も種々の線路の組み合わせで出来上がる。カーブレールは殆どがR1の360Rだ。(因みにメルクリンの製品はビッグボーイに至るまで、全てR1を通過するように作られており、その技術は凄い)
ご覧のようにリバースを含む線路配置だが、メルクリンの3線システムでは、電気的なギャップも必要無いし、コントローラーでの方向転換操作なども不要で、車両はどちら向きでも、そのまま走ってしまう。
因みに、線路に給電するフィーダーは写真の左上の部分、行き止まり線部にあり、ここから全線路に電気を供給している。

次に、ホビールームの車両棚からメルクリン車両を運ぶ。
写真の中央がメルクリン車両で、一応、ドイツ国旗とDBマーク、メルクリンのロゴで示している。
因みに上段もドイツ型だが、2線式のアナログ仕様でフライシュマンやロコ、リリプトの製品が並ぶ。

車両運搬用トレイ。内側にスポンジクッションを貼り車体を守っている。とはいえ、車両間はこうして接触したまま並べて運ぶが、まさに、プラスティック製品の強さというかラフさであり、まず痛むことは無い。これが真鍮製の製品では、こんなにラフには扱えないだろう。

運んだ車両を線路上に並べる。すでに線路には電気が通っておりライトや室内灯が点灯している。
しかし、線路と車両だけでは何とも殺風景なものである。
こんな感じで走らせても面白くない。

ということで、ストラクチャーを置く。上の写真と比べると、グンと生きた感じになり、何とかドイツの街らしき景色が出来上がった。

駅が圧巻である。
通常、こうした小さなレイアウトには、田舎の小さな駅とか、小さなストラクチャー類を配置しがちだが、私は逆に大きな駅舎で存在感を表現してみた。
これは、以前に銀座四丁目にあった天賞堂の中古模型部(エバーグリーン・ショップ)が閉店される直前に行き、確か1,500円で売りに出ていた駅舎だ。袋には入れて頂いたが、あまりに大きいので新幹線(普通車は無理なのでグリーン車に変更したけれど、模型より高いわな)と関西線で苦労をして持ち帰ったものである。

車両を少し説明しようか。バーデン大公国邦有鉄道 IVh型蒸気機関車(後のドイツ国鉄18.3型)、メルクリン製品。
私的には世界一美しい蒸気機関車と思っている。
特急ラインゴルトを牽引していたドイツの名機である。
当然、模型はデジタルコントロールで、蒸気機関車のドラフト音、ライトの点灯、発煙など、備わる。

この製品の、もうひとつの素晴らしさは、大きなスポーク動輪の間から内部の実感的なメインフレームが見えることで、メルクリンはそれすらも意識して製作されている。
模型を分解していないので判らないが、モーターからの駆動は第三動輪の車軸の後ろ側にギアダウンして、見えないようにしていのではと思える、モーターはボイラー内に後ろ向きに配置して?

こちらのディーゼル機関車BR215はESU社製。ESU社はデジタル・コントロールのデコーダーのメーカーで多くのメーカーのDCC(デジタル・コマンド・コントロール)仕様に採用されている。
そのESU社が初めて車両を製作/発売した製品。気合が入った商品で、外回りも細部までよく作られているが、お得意のデジタル部分では、エンジン音や警笛等は当然ながら、写真のような駅構内のポイントや急カーブでは”シャーン・シャーン”とフランジ音を鳴らして走る、それも速度が高いと鳴らない機構。ライト類はヘッドライトやテールライトは当然で、室内灯も点けられるし、何とメーターライトまで点灯する。そして、屋上の排気管からは煙を出して走る。そんなESU社が、何と初製品がメルクリンの3線仕様として出したのだから買うしか無いと、無理して買ったものだ、高かったけど。

ESUBR215の台車回り、この複雑な構造を見よ。当然、駆動車輪だが、形状的なリアルさはもはや別にして、中央は集電シュー、そして車輪の横動を感知してフランジ音を出すシステムが備わる。こうした技術的進歩がヨーロッパの製品では行われており、言わば日本の鉄道模型の遅れている部分でもある。

続いては可愛いレールバスはVT95だったかな。
実車は見たことは無いのだが、ドイツでは田舎のローカル線を走るのだろう。
軽い目のディーゼルエンジン音を響かせて走るが、停止からは3段ギア変速で、シフトの都度エンジン回転を途切らせながら加速する様は、リアルというか何とも好ましい感じがする。

メルクリンを走らせて楽しむとは言っても、模型は座って運転していて、すぐに飽きてしまう。
しかし、メルクリンの有難さは、絶対に脱線しないし(前進でも、機関車で押した後進でも)、走りが安定しているので模型の横についている必要は無くて、列車を走らせたままテレビを見たり、別の部屋に行ってパソコンをしてもメルクリンが走っている不安は無い。

という、お気楽な感じで今回もメルクリンを楽しんだ。

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