初めて埼玉県の大宮にある「鉄道博物館」に行った。
写真はC57が乗るターンテーブルを旋回させているところで、女性による解説があり、機関士が乗り「ボーッ」と汽笛を鳴らしたりと、エンターテイメントしている。
蒸気機関車の構造を切開して見せていたのは、ドイツ製のマレー機(9850型)という変わり種を展示していた。
特殊なマレー式(ひとつの機関車ながら関節式機関車で、一方の走行装置は車体側に固定されており、もう一方の前側の走行装置は進行方向に沿って首を振る構造のもの)という複雑な機構の機関車であり、この切開作業は大変だったろうなと感心してしまう。
でも何でマレーを選んだのかな。
昭和5年製造のマイテ39展望車の室内。
純和風の“桃山式”と呼ばれる豪華な内装となっている。
そうか対面座席だったのか。
昭和初期の当時、この1等展望車に乗られていた人は、ここで、どのような会話をしていたのだろうか、と思う。
食堂車をテーマに作られたレストランは「トレインレストラン日本食堂」。
日本食堂は、国鉄時代から車内販売、食堂車、駅構内の食堂などを営業していた会社だった。メニューも当時(良き時代)を偲び「ハヤシライス」を注文した。
味は、それなりだったが、値段は現代だった。
そう言えば、鉄道模型を趣味に持つ私は、いつの間にか、いくつかの鉄道博物館を訪れている。
京都の梅小路にある「京都鉄道博物館」だ。
こちらは同じターンテーブルでも以前からある言わば本物で、現在も実動している。
後ろは扇形機関庫で庫数が多い見事なものだ、また中には動態保存を含む20両の蒸気機関車を保存・展示されている。
いや、まさに圧巻である。
JR西日本は、この「京都鉄道博物館」近くに新駅を作るらしい。京都駅から山陰線でひと駅、アクセスが随分良くなるだろう。
まさか、こう来るとは思われなかっただろうが、
今度はイギリスのヨークにある「国立鉄道博物館」である。
ターンテーブルの向こうの青い機関車は、1938年に世界最速203km/hを記録した「マラード号」。そして手前のエンジ色の流線形機関車はマラード号に対抗していたLMSの「ダッチェス オブ ハミルトン号」だ。
また、新幹線の0系が展示されているのは有名なところ。
そして道路を挟んだ別棟には、より古い時代の車両が展示されていた。
イギリスで最も大きな鉄道博物館であり、古いものを大切にするイギリスではあるが、それにしても国立でこうした大きな鉄道博物館を作るというのは、やはりイギリスに於いて鉄道が国の発展に大きく貢献してきたのだろうと想像される。
日本に戻って、新旧の車両を整列して展示しているのは名古屋市にある「リニア・鉄道館」。
新幹線をはじめとして年代を遡るように車両が展示されている。無論これら以外に沢山の鉄道車両が展示されているが、流石に超伝導リニアが展示されているのはJR東海による、この博物館だけだ。
やはり、その名称からも主に鉄道の技術の進化を主なテーマとしているようだ。
個人的には古い方にしか興味は無いけれど・・・
またまたイギリスで、今度はスウィンドンにあるグレートウェスタン鉄道の博物館「STEAM」。
以前にも紹介したが、http://www.hatagawa.net/2018/04/post-16.html
ここは、これまでの鉄道博物館と比較すると最も小さなスペースの博物館だ、しかし個人的には最も印象深いものとなった。
というのも、ここは車両の展示だけでなく、駅の雰囲気をはじめとし、昔の鉄道周辺の雰囲気そのものを表現されていたからで、また、リアルなフィギュアが人の温かみを伝えてくれたからだろう。
写真に写っている人は、全てフィギュアである。
という感じで、この木造客車を作っている様子など、実に興味深いものだ。
さて、鉄道博物館には何処もジオラマが設置され、鉄道模型で車両の走行を紹介したり、沿線の景色が表現されている。
それはまたいつか。