踏切を渡るロンドンタクシー。
と言うより、遮断機が線路側を止めている、逆だろ・・・てか。
いや、これは正しい姿で、後で示すように合理的なものだ。
これはイギリス独特の踏切であり、せっかくイギリス型のレイアウトを作ったので是非とも組み込みたかったものだ。
実は、この部分はレイアウトの製作で最後まで残っていた所で、既に「鉄道模型趣味誌」にも発表はしているが本当は未完成で、この部分は写真に写らないようにしていた。
この踏切は本線の、この鉄橋の下をくぐる支線の部分に作ったものだ。
支線の地下鉄風の駅へのアクセス路になる。
さて、踏切はこのように、列車が通過する時には道路側を遮断し、列車が通過すると遮断機を90度回して鉄道側を止める形になる訳で、遮断側の可視化により人や車は安心して渡れる、という訳だ。
因みに、イギリスでは車は踏切で一時停止する必要は無い。
本来、踏切で車を一旦止めることは再発進時には昔の車ではエンストする危険性があり、車側からは好ましいことでは無く、こうして安全性が可視化されて車を止めないのは賢明な方法だ。
ただ、日本では警報機や遮断機の無い踏切もあるので、安全上、一旦停止と列車の確認は必要だし、もはや車もオートマが殆どでエンストの危険も無くなった・・・ん、話が逸れたか。
踏切全景。
「上の本線鉄橋にはマーチャント・ネイビーClassが走り、下の駅への通路横のコンクリート塀の向こうにはプルマン客車がテーブルライトを照らして停まる。踏切にはClass105が差し掛かる」の図・・・長いか。
この踏切の製品はBachmann製で、2年前のカタログに新製品として載った。
「これだ!! とばかりに」メディカルアート社に問い合わせたが、未発売で、じっと待つ日が続いた。あれから2年、発売されたのをイギリスの模型店の広告で見つけ、早速、取り寄せて頂いたものだ。
製品はレジン製でガッチリしたもの。ご覧のように、なかなか出来が良い。横の白い柵までが製品で、無論遮断機(プラ製)は黒いヒンジ部を中心に回る。
手元に来るまでは線路も付いているものと思っていたが線路は無く、設置済みのKATOの線路と上手く合わせる必要があった。
道路部というか、両側の線路と接する部分は裏側でKATOの道床部分との干渉が大きく、ゴッソリと削る必要があった。しかしレジンの硬さは半端ではなく、レザーソーなど全く歯が立たない。
結局、サンダーを借りてきてジャージャーと削って、粉だらけになって合わせた労作ではある。
実物の同様の踏切の写真をグーグルマップのストリートビューで探した。
かなり雰囲気の似た踏切がNorwichの近く、Attleborough駅の横に見つけた。
もし暇だったら探してみて下さい。
PS:
その後、兄より同様の踏切の実写写真が送られてきた。
まさに遮断機(と呼ぶのか否か?)を回しているところ。
いやー、アナログでいいですね。