マルニに乗った・・ゾ

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BMW2002を「マルニ」と気取って言った、いや、言っているのを聞いたものだ。
当時、輸入車を代表するメーカーと言えばメルセデスベンツとBMW、つまり「ベンツとビーエム」で、ビーエムはスポーティさ故に、若い人に人気があり、我々貧乏人には憧れのクルマだった。
そして、マルニはその代表格だった。


そんな懐かしい2002に最近乗る機会があった。そう、当時は乗ることも出来なかったマルニに。
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2002で象徴的なのは、そのシルエットで、窓の割合いが大きく、軽快でスポーティな印象が強調されているようだった。今の基準からすると異常に窓が大きく見えてしまうが、当時としては、まさに恰好良いスタイルだった。
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ナルディのウッド・ステアリングにレカロのシート、これですよ、コレ、当時の泣かせるアイテムは。
ということでステアリングを握ったが、細身で何とも手に馴染む気持ちの良い形状をしている。汗をかくほど走らなかったが、ウッドのツルピカ仕上げなので、これはドライビング・グローブが必需品だろう。そう言えば私も自身の車にドライビング・グローブを入れてあるが使ったことが無い、考えてみれば革巻きのステアリングには不必要だったのだ。しかし、こうしてウッドのナルディを握ると、革製で指の無いグローブが欲しい、ドライビング・グローブは恰好だけでなく必要なモノだったのだと。
走り出しには、ストロークのあるクラッチ操作と、エンジン回転を合わせるアクセルワークの連携が久しぶりに必要で、さぁクルマを運転するぞ、という感覚が伝わってくる。
そして、これまた大きなストロークのシフトレバーだが、このストロークの大きさはBMWのらしさなのかと思ってしまう、というのも以前にスポーツカーのZ3に乗った時にも気になったのがシフトストロークの大きさだったから。
僅かな走行で、飛ばして走る機会も無かったので細かなインプレッションは避けるが、それでも、昔の高性能車はこうだったんだ。という感覚を楽しませてもらった。
そう、比較すべきは当時のクルマで、私はブルーバート510やトヨタ・コロナ・ハードトップ2000(それぞれ中古車だけどね)に乗っていたので、当時の感覚を思い出すと、それらよりは現代的、つまり当時としては進んでいたことになる。
一方で、こうした以前のクルマに乗ると、自動車という機械の進化の凄さを改めて知る思いがする。
各車はモデルチェンジの都度、改良され、その時は僅かな差しか感じないものの、モデルチェンジが重なり、振り返ってみると大きく進化している、ということになる。
今や、クルマは良くて当たり前の時代とも言えよう。
それにしても、こうして昔のクルマに触れると、当時の車作りの「拘り」などが見えたりして、郷愁を誘うものがあった。
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