タイトルにある「モータースポーツに学ぶ安全運転」という講習をイオンモールの鈴鹿ベルシティでやった。
鈴鹿市長の「モータースポーツ都市宣言」を受けて作られた「鈴鹿モータースポーツ市民の会」という会に所属しており、同会で主催したイベントでのこと。
レーシングドライブの講習は散々やってきているのだが、一般道における安全運転の話をするのは初めての体験で、とはいえ、以前からやりたかったことなので、興味を持って取り組むことが出来た。
これまで私が主にやってきているのは、レースのアドバイザーとしての話や、A級ライセンスの講習や、走行会の講習とか、言わば講習を聞きに来た人を対象に話をしてきているが、今回はショッピングセンターのセンターコートという場所であり、事前案内はあるものの、買物に来られた人々を対象に話をすることになり、かなり勝手が異なり、結構むつかしいものだった。
さて、一見、レースと安全運転とは相反している物事に思えるかも知れない。
そう、私の講習でも自己紹介のあと、そのことから説明に入った。
確かに、レースは車を使って高速で競う競技であり、当然、危険とも隣接している。
しかし、レースをしている者にとって嫌なのは「レーサーは命がけで」とか思われていることで、そんなつもりでは命がいくつあっても足りない。
レースは、あくまでモータースポーツというスポーツであり、他の競技、例えばマラソンなどと同様にヨーイドンでスタートして、いかに早くフィニィッシュするか、という競技であって、途中で事故を起こしリタイアしていたのでは、成績も何も残らない。
高速で走るレースは危険が近くにあることは確かだが、同時に安全にフィニィッシュまで持ち込む競技でもあり、つまり、高速で走る、という部分を除くと安全運転が残ることになる。事実、レーシングドライバーは事故にならないように非常に気を遣っており、それらのことから、安全運転について話が出来るのです。
という説明から始めた次第。
この時、私自信の話はしなかったが、もう30年程度は無事故、無違反(捕まっていないの意)であり、一応、人前で安全運転の話をしても許されるかな、と思っている。
その後、いくつかの例を出して色々な安全運転の話や、海外で経験してきた運転マナーに関する話をさせてもらった。
難しかったのは冒頭に記したように、モータースポーツや車の運転に興味を持たない人の多いショッピングセンターでの講習でもあり、話に興味を持ってもらえているだろうか、とか、歩いている人の足を止められないか、などが頭の中で交錯しながら話をしていた。
最後に「運転文化」という言葉を使い、鈴鹿の街の交通マナー向上を願って終えた。
初めてのことゆえに、話の内容は後から反省すべき点が少なくなかったが、それでも、安全運転や運転マナーの話は多くの人に訴えたかったことであり、軽い満足感も得られていた。