欧米では「車間距離は2秒以上」という教えがあると聞いた。
素晴らしい。何より車間を距離ではなく時間で読むところが非常に現実的である。
日本では安全車間距離として、車は急に止まれないので速度と停止距離を考慮して車間距離をとるようにとされ、例えば100km/hでは100mの間隔とかで、高速道路など場所によっては車間距離を測る看板が設置されたりしている。
(現実に100mの車間は広くて、他の車が前に入って来てしまう)
また、車間距離はどこでも測れるわけで無く、つまり現実的には感覚で安全な距離を保っていることになる。
そこで、この2秒間隔を試してみてほしい。
因みに、自動車レースを見て頂くとよく判るはずだが、前後の車の間隔は、車速の落ちるヘアピンカーブなどでは縮まり、直線に向けて加速していくと車間はスーッと離れていく。これは前車の加速が良いのではなく、実は両車、全く同じペースで走っていてもそのようになる。つまり、どこでも同じ1秒差で走っている車は、1秒で走る距離が速度によって異なるので、当然ながら走行する速度域により車間距離は異なることになる。
従って、レースでは前後の間隔は時間で読み「前との差は1.5秒まで迫った」などとする。
つまり、走行中の車間を距離で見ること自体ナンセンスとも言えよう。
さて、2秒間隔の話に戻ろう。
では、どうやって2秒を測るのか、というと簡単で、何らかの目標物、例えば、前の車が横断歩道を通過した時から、ゼロ、1、2、と数え、自分の車が舗装の継ぎ目を踏むのに2秒以上ということである。
速度は何キロで走っていても関係がなく2秒なので距離管理のように数値を変える必要が無く、高速道路も国道でも街中でも2秒を頭に入れておけはよい。
この方法なら、何時でも何処でも簡単に間隔を測れる。
因みに2秒間隔とは、車速60キロで約33m、100キロでは約55mとなる。
やってみると解るが2秒は絶妙というか、確実に安全が保てそうな車間である。
街中では2秒の間隔あれば、とても安全な感じがするし、他の車を見ると1秒前後で走っている車も少なくない。
高速道路でも2秒間隔は安全な感じと同時に他の車が前に割り込みにくい距離間でもある。
とは言っても、中には横着なドライバーが割り込んでことはあるが、「おーっ、ナンてこったい」と両手を広げ、呆れれば良い。