新旧ヴェゼル

Automobile
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私は、ヴェゼルを購入して大変満足しているのだが、その後、マイナーチェンジが行なわれ、それには乗ったことが無く、乗る機会を探していた。
というのも、最近ホンダのクルマは”足”、つまりサスペンションの進化が大きく、乗り心地が改良されている。その典型は新型フリードで、素晴らしい乗り心地になり、あの”カー・オブ・ザ・イヤー”も足で獲ったのだろう、と思っている。

それで、マイナーチェンジされたヴェゼルも足が良くなっているのではと思い、以前から乗って見たかったのであるが、懇意にして頂いているホンダカーズ三重北さんのご厚意で試乗させて頂くことが出来た。
因みに、タイトル写真の手前が試乗させて頂いた新型で、向こう側が私のヴェゼルだ。

外観上ではラジエターグリルが四角く大き目になったが、写真の新型はボディが黒いので判りづらい。まあ、小さな変更なのでどちらでも良いか。

まずは乗り込んでみる。
ダッシュボードも殆ど同じだが、エアコンの温度調整が運転席側のみでしていたのが、助手席側にも温度調整つまみがついた。
また、USBポートが左右についていたのが右側だけになり、左側はスマホ用の充電ポート(名称不明)になっている。

さて、走り出して最初に気づいたのがブレーキの感覚の良さだ。新型フリードがブレーキは絶品だったが、このヴェゼルも、その自然なタッチと踏力に応じる効きの良さは気持ちが良い。

この日は色々な種類の道を試してみた。そして、サスペンションよりも先に、良くなったと感じたのはホンダセンシングだ。私の車では車線維持が65km/h以上で設定出来て、50km/hに落ちると切れてしまう。これは国の指示により高速道路のみで半自動運転を使いなさいというものだったらしく、従って、高速道路では出口のインターチェンジで料金所に向かう途中のカーブで車線維持が急に切れてハンドルがグンと重くなったり、一般道の速度域では車線維持が働かないので、例えば片側1車線のトンネル内の走行でのハンドル操作の神経性や、雨の夜道などは大変見づらいもので、車線維持装置は安全に大きく寄与するはずだと思っていた。

(写真は一旦停止して写したもの)、新しいヴェゼルは0km/hからの設定が出来るので、このような道でも、ハンドルには手を添えているだけで、クルマは車線を守って走ってくれる(走ろうとしてくれる)。無論、速度はしっかりコントロールする必要はある。
こうした田舎道だけでなく、都会などの渋滞時には、このホンダセンシングが車線と車間距離を自動的に守って走るので、前車が動き出したところで、親指でRESボタンを押せば、前車について走り、止まれば車間距離を保って止まってくれる訳で、実は大変便利で安全な装置である。
私はこれが一番欲しい!
動力性能は変わらず、高加速時にはかなりのエンジン音がするのも従来どおり。
ただ、私の車では時折、走り出しや走行中のアクセルの踏み直しの時にレスポンスというか、反応しないデッドな区間が時折あるのだが、この新型ではそれは無く、見事にスロットル・レスポンスが良くて気持ち良い。おそらくCVTの変速動作の遅れを無くしたのだろう。
肝心の乗り心地に関しては、間違っているかも知れないが、僅かにバネレートを下げた(柔らかくした)のかなとも思える。舗装の不整地や僅かな段差の乗り越え時に、私の車より角の無い乗り心地に思えるのと、なんとなく乗り心地にシットリ感を感じるからだ。

むつかしいのは、私の車も新車時には角が無かった。理由は判ったがタイヤだ、私の車にはミシュランタイヤが装着されていて、そのタイヤの良さが加わっていたのだ。トレッドが減り、ゴムが硬くなった現在は新車時の良さは無くなった。
この新型にはブリヂストンのアレンザを履いていて、このタイヤも乗り心地に貢献している可能性があるのだろう。

かなり走り回って鈴鹿川の河川緑地で休憩したのだが、とにかく、ドライバビリティが素晴らしい。
よく走り、とても運転しやすい車だなぁ、と感じていた。
車をホンダカーズ三重北さんに返し、私のヴェゼルに乗り換えて走ると、何かスパルタンな感じ、そうか、やはり新型は一段良い足になっていたのだろう。

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PS:ホンダが足を良くしているのは車の完成度を大きく進めているのではと思う。というのも、近年、電気自動車化が進む中で、新しいメーカーがクルマを作り始めている。そのモーターによる動力性能はハッキリ言ってレシプロエンジンを遥かに凌ぐ。
しかし「足は1日にして成らず」。ヨーロッパ車のような、ベンツやBMWやアウディ、シトロエンやプジョーやルノー、そしてジャガーといったような、それぞれ個性のある素晴らしい乗り心地はクルマの完成形すら感じる。
ホンダは近年そこに向かっているように思えるのだ。

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