構造美

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何かと機械ものが好きなんだけど、久々に飛行機の構造美に見とれてしまった。
先日、岐阜県は各務原にある「かがみはら航空宇宙科学博物館」に行った時のものだ。
この複葉機は資料によると「陸軍乙式一型偵察機 サルムソン2A-2」で、大正11年に各務原飛行場で初飛行に成功して以来、昭和2年までに300機製作された各務原で最初に量産された飛行機であって、わが国の航空機産業としてはじめて成功した記念すべき飛行機とのこと。(但し、これは復元モデル)

この「かがみはら航空宇宙科学博物館」は航空自衛隊岐阜基地に隣接していて、内外に多くの飛行機が展示されている。
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このように館内というよりは格納庫内だが、色々な種類の飛行機が所狭しと展示されている。
特に飛行機は間近で見る機会は少ないので来場者の人々が興味深く見る姿が見られた。
また、宇宙に関する展示物も一部にある。
そして、ところどころに館員の方が居て、説明をしてくれる。
T-33.JPG

私にとって懐かしいのが、このT-33A。
冒頭「久々に飛行機の構造美に」と記したが、実は、昔々その昔、航空自衛隊でジェット機整備の職に就いていた経歴がある。
その時に主に整備していたのが、このT-33Aで、久々に間近で見た。
そう、だから説明してくれるのだが、この機に関しては詳しいこともあり、むず痒い思いで説明を受けた。
コックピット.JPG
久々に間近に見たコックピット。
シートの肘掛先端の黄色いレバーは緊急脱出用で、引き上げると、まず足がワイヤーによりシート側に引っ張り込まれ、確かアームレストも上に上がってネットが張られ(それはF104だったかも知れないが)つまり、脱出に備えてパイロットの体を縮めさせ(メーターパネルや窓枠などに当たって体が削ぎ取られない為)、次に、この光っているキャノピーが吹っ飛び、そして、シートバックにある火薬によりロケットのようにシートごとパイロットは空に飛び出す。そして、一番飛び上がったあたりでパイロットとシートの間にあるベルトが張られ、パイロットはシートと分離する。因みに、パイロットの尻の下のクッションはパラシュートで、最初から装着して乗っている、という段取りだ。
その後、休憩所では、おそらく航空自衛隊を定年で退職され、それも、かなり上の階級だったとおぼしき年配の館員の方と、ゆっくりと話しをすることが出来た。私の経歴も話した上で、現在の航空自衛隊のことや、各機種の特長、国内で多数開催されているエアショーのことなど、実に色々話しを聞かせて頂いた。
千歳や百里や小松とか、第一航空団や第三航空団など、基地の名称を入れた話しをするのも久しぶりのことで、若かった当時は何かと一生懸命だったが、歳をとるのも良いもので、今となっては良い思い出である。
水陸両用機.JPG

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